2021/8/14(土)
線状降水帯がもたらした数十年に一度という大雨により、九州北部から広島県にかけ、各地の河川でまた大規模な水害が発生しています。
佐賀県武雄市では一級河川の六角川が内水氾濫とのニュース。
もう耳になじんでしまった感?もあるこの言葉「内水氾濫」ですが、テレビの映像や解説を注意深く見聞きしていると、堤防の一部が決壊して氾濫というケースはほとんどなく、本来下流へ流れ下るはずの川の水が車の渋滞のようにノロノロになり、広い範囲で堤防を越えて外へあふれ出すか、川の水位が上昇して、その一帯に降った雨が川に流れ込まず低地や周囲にあふれるというパターンがほとんどです。これが内水氾濫、内水洪水と呼ばれるもので、上流から、つまり外からの水でなく内の水による溢水あるいは湛水、最近の水害の中で特に目立ってきているパターンだといいます。
この欄で柴田山遊水地の治水能力の大幅アップ=大型地下貯水施設への改変を訴えようとしている(まだこれから…。雑事に追われ間に合いません)のも、まさにこの内水氾濫を防ぐのが目的です。内水氾濫を防ぐには、結論から言えば、川の流域全体にわたって水位を下げるしかありません。
「これまでに経験のないような雨」「命の危険を伴う雨」がますます激しく、長く、迫りくる時代。残念ながら…、しかし自業自得と絶望はできません。人間が招いた気候大変動には、どんな代償を払っても、人間が対処するしかありません。その具体的な手段は何なのか? 中川、今之浦川は心配ないのか? 自宅のすぐそばを流れる中川のせせらぎ(今は滝のような恐ろしい轟音)を聞きながら思いを巡らせています。
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